広島経済同友会
 
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きすう会からのメッセージ

 戦後、日本人は豊かさが幸せを運んでくるという経済至上主義の中で頑張ってきた。その過程で、民主主義、自由主義・平等主義というようなものが穿き違えられてきたのではないだろうか。本来、民主主義、自由主義・平等主義の根元は自己の犠牲を伴うものだ。自己の犠牲を払う覚悟のない人の主張すべき言葉ではない。

 広島経済同友会は日本の民主主義・自由主義の体制を守り再構築する事も課せられた大きな責任ではないかと思う。

  近年、企業倫理を問われた事件が相次いでいる。その中で、経営者は何を考え、どう行動すべきなのだろうか。さまざまな分野で経営に関わり、地域と関わり、社会と関わっている広島の若い経営者が、今日的問題についても議論してきた。

  例えば「食」という人間が生きるために必要な営みにも、奇妙な現象が現れている。食べる物は「買って」食べる。戦後の高度成長は、消費するだけの食生活を浸透させてきた。「つくる」農業でなく「買う」農業になった。食べ物を「つくる」仕事の魅力を伝える政治をしてこなかった。しかし、「つくる」農業がもたらす「食」の心が、今の日本人の「心」を救うのではないだろうか。

  教育についても、広島県では学校が荒れ、学力が低下しているといった状況にある。近年、文部科学省をはじめ、広島県教育委員会などが中心になって、改善が進められてきており、やっと明るい兆しが見え始めてきた。教育の荒廃は、地域から人材を遠ざけ、地域の発展や文化の継承や産業の発展がなくなり、地域の荒廃につながっていく。企業人は、地域の納税者であり、経営者の立場から積極的に「教育」に対して提言を行い、関わっていく必要がある。

 「きすう会」では、「規範・倫理・道徳」について、14回にわたる会合の中から会員の意見の要約を「きすう会」の提言として、レポートにまとめることとした。そして、これらを会員各位はもとより広く広島県民に向け発信していき、更なる議論の材料としていただければ幸いと考える。

  今後、広島の地域を元気にするために、今まで培ってきた広島の経営者の英知を、教育現場など社会に積極的に関わっていくプログラムに生かすなどの施策も視野に入れて検討する必要がある。

  また、こういった「きすう会」の提言とともに、「広島都市圏のあるべき姿」などの具体的な事案についても積極的に問題提起をしてゆきたい。

 そして、広島について希望を持って夢を語り意見を出してゆきたい。