広島経済同友会は、昭和31年3月、日本経済の進歩と安定、会員相互の啓発、親睦を図ることを目的として、当時の企業人有志が結集して誕生した集団であり、一貫してより良い経済社会の実現、国民生活の充実のための諸課題に率先して取り組んでいます。
本会の特色は、企業経営者が一企業や特定業種の利害を越えて自由な活動を行うところにあります。
会員ひとりひとりが、より広い視野と自由経済社会の担い手であるという自覚のもとに、日々変化する経済社会の諸問題について議論を深め、社会に訴えていくことも大変重要な活動です。
そのため、本会ではさまざまなテーマについて、調査・研究・討議を積極的に推し進めています。
その成果として生まれた提言は政策当局、産業界をはじめ、広く社会に対して影響を与えています。とりわけ地域の活性化には強い関心を寄せ、これまで数多くの提言を行ってきました。また、各地経済同友会とも緊密に連携し、交流を深めています。
広島経済同友会は常に自主性と独自性をもって、新しい時代に向けた活動を展開しています。
ダイバーシティ委員会(川妻利絵委員長)は3月26日開催し、20人が出席した。挨拶で川妻委員長は、広島県への移住促進イベント(東京)への参加など本年度の活動を振り返り、今後も県へのUIJターン促進などに協力していく考えを示した。議事では、多様性や包括性を意識した先進的な企業経営に取り組む北海道の3社を昨年12月に視察した概要を、参加した各委員が報告。また、委員会として令和6年度、①広島県地域力創造課と連携し、広島に人を集めるための魅力を発信②人口流出抑止のため、包括連携協定を結ぶ大学などと対策の検討を進める③働き方改革に取り組む企業の視察や事例調査を行う―とする事業計画案を確認した。
ものづくり委員会(向田光伸委員長)は3月21日、オンライン形式で「ものづくり現場力革新大会」を開き、約100人が参加した。広島の製造現場の生産性や技術力の引き上げを目指して取り組む三つの実践活動「ものづくり現場革新カレッジ」「デジタルものづくり塾(プレス成形金型・射出成形金型・ロボットプログラム設計)」「現場デジタル活用実践塾(マイコンプログラミング・RPA・AI画像認識)」の中から選ばれた令和5年度の優秀事例(延べ16社)の発表があった。発表者は、それぞれの業務での課題と対策を検討し、品質や生産性の向上に結び付けた取り組みを報告。向田委員長の総評後、画面を介して表彰状が贈られた。
まちづくり委員会(椋田昌夫委員長)は3月14日、ハイブリッド形式で開かれ、計63人が出席した。椋田委員長の挨拶に続き、昨年度の提言で示した「まちなか神楽」と「マルシェの自走化」の実践となるアクションとして昨年12月3日にひろしまゲートパークで開催した「ひろしまド真ん中祭り」について総括報告があった。祭りには25事業者が出店、約7,000人が来場した。出店者アンケートなどから、事前広報の手厚さの重要性や、イベントに関わる人たちの横の繋がりが自走化に向けてのカギとなることなどが指摘された。また、活動実践時の具体的課題や目指す方向性を盛り込んだ提言を発信するとした令和6年度事業計画案も了承した。
3月の幹事会が7日、ハイブリッド形式で開かれ、武田龍雄、小田宏史両代表幹事をはじめ計75人が出席した。武田代表幹事の挨拶の後、各支部・部会・委員会から1・2月の活動と3月以降の予定の報告があった。協議事項に移り、新入会1名、交替8名、退会2名の会員異動を承認した。また、令和6年度の役員案、常任幹事・幹事候補者(新任)、並びに各部会・委員会・支部の事業計画案を了承。各案は4月の定時総会に上程される。続く卓話では、郷土史研究家の尾川健氏が「広島護国神社の筆頭祭神・高間省三と広島藩神機隊」の題で語り、幕末から維新時の戊辰戦争の渦中で戦死し、広島護国神社に最初に祀られた郷土の先人を紹介した。
ひとづくり委員会(冨山次朗委員長)は3月4日、今年度の「新入社員パワーアップ研修」のDAY5を集合形式で開催した。昨年9月から続いた分割研修の最終回。入社1年目社員49人が参加し、広島の企業経営者との「車座談義」を行った。当会の新入社員研修の恒例プログラムで、受講生4~5人ずつの10グループに、小田宏史代表幹事をはじめとする経営者や役員10人が1人ずつ講師として加わって対話した。1回30分ごとに講師が入れ替わり、計3セット実施。各講師は自身の経験を語ったり質問に答えたりし、「自分の意見を持つことが大事」「目標を意識し続け、そのために何が必要かを考えよう」などとアドバイスしていた。
ひとづくり委員会(冨山次朗委員長)は2月29日、「価値創造セミナー」をハイブリッド形式で開き、約25人が参加した。叡啓大学との連携企画で、「地域企業における価値創造と<アトツギ>の可能性」がテーマ。早田吉伸教授がファシリテーターとなり、和紙問屋の4代目で(一社)ベンチャー型事業承継の事務局長である大上博行氏と、屋根材卸の3代目社長で消費者と屋根工事店を結ぶポータルサイトも運営する白神康一郎氏の2人が講演。家業後継者たちによる新たな価値、ビジネス創出の可能性を考えた。両氏は「既存事業をアップデートすることで将来のメシの種をまける」「当事者の挑戦意欲と周囲の励ましも大事」などと語った。